ンガベン(お葬式)
バリの葬儀は、お祭りのように盛大で華やか。
バリで最も盛大な儀式は、故人を送る葬儀です。
ンガベンは、バリ語でカーストのある人の葬儀のことを表した言葉です。
葬儀はしめやかで荘厳な儀式というイメージを日本人は持っていますが、バリの葬儀は華やかでまるでお祭りのようです。
それもそのはず、バリでは死を「今生の棲家である身体を脱ぎ、魂を元の自由な状態に解き放つ儀式」と認識しているのです。
結婚式同様、葬儀(故人葬の場合)も自宅で執り行われ、家族が亡くなると結婚式の時と同じように高僧にお伺いを立て、葬儀に良き日を選定します。
没後3週間、あるいはもっと先になることもありますが、期間によっては葬儀まで家の敷地の中央にあるバレという屋根だけがあるスペースに遺体を安置し、毎夜、家族が交代で遺体のそばで葬儀までの日を過ごします。
葬儀までの期間が数ヶ月に及ぶ場合は、予め遺体を荼毘に付し、葬儀まで遺骨を保管することもあります。
そして葬儀の日までに家族・縁者・近隣の村人の手により故人のための供物が作られンガベンの準備が進められます。
よくガイドブックなどで、牛の張子や高いメル(塔)を立て、大勢の人でプラ・ダラム(火葬の寺)へと遺体を運ぶシーンが紹介されたりしますが、あれはカーストのある裕福な人の葬儀です。
では一般の家庭ではどうかというと、葬儀は最も費用のかかる儀式なので、故人を一旦荼毘に付し、仮埋葬し、何年も経って資金が出来てから葬儀を行うことも多いのです。
ここ10年くらい前からでしょうか、政府の奨励のもと合同葬が増えました。
葬儀費用を節約し、且つ、盛大に故人を送るために村ごとの合同葬(ンガベン・マサル)が毎年7・8月に行われるようになりました。


